男性の症状について

男性の排尿の症状

  • トイレが近くてお困りではありませんか?
  • 歳のせいとあきらめたりしていませんか?
  • 夜中に何度も起きて眠れない事はありませんか?
  • 尿の出が弱く、パンツや便器周囲を汚してしまう事はありませんか?
  • トイレが我慢できなくて旅行や演劇が楽しめない事ありませんか?
  • おしっこが出るのに時間がかかり、トイレで後ろに並んでいる人が気になりませんか?
  • お薬を飲んでいるけど、改善しない事はありませんか?

前立腺肥大症

50代以上の男性の多くがこの疾患になり50歳から年齢ともに前立腺が徐々に大きくなります。個人差が多く、高齢だから必ずしも肥大になるというわけではありません。
頻尿や排尿困難があっても専門医でなければ前立腺肥大症の重症度は判断できません。最近では薬物治療が大きく進歩し、手術を必要とする患者さんは減っていますが、急に尿が出せなくなったり、どうしても手術でないと治らない重症の患者さんもおられます。必要に応じてかかりつけ医とも相談して一度専門医を受診されることをお勧めします。

前立腺癌

近年日本でも増加傾向が顕著な癌で、前立腺肥大症に隠れている事もあり、高齢者に多いのが特徴です。
PSA(前立腺特異抗原)という腫瘍マーカーで、早期に診断される患者さんが増えており、ことに60歳以上の方に頻繁に診断されます。
PSA は血液で簡単に調べることが可能ですので、50歳を過ぎたら年に1度PSAのチェックを受けられる事をお勧めします。検査結果が正常値を超えた場合には、泌尿器科専門医に受診されることをお勧めします。

前立腺炎

急性前立腺炎はもちろん男性特有の感染症で、ほとんどは尿道の先から細菌が入り、前立腺に感染し、排尿痛や排尿困難、血尿、発熱などの症状から泌尿器科の外来にいらっしゃる方がほとんどと思われます。若い男性の場合は性感染症が原因のことも多く、中高年の男性の方は、元の疾患として前立腺肥大症がある場合が多いと思われます。症状として、急性前立腺炎では排尿時痛、排尿困難、発熱、残尿感、頻尿などがあり、慢性前立腺炎では下腹部痛、陰嚢痛、残尿感などがあります。発熱と排尿症状が一緒に起こる場合は早急な対応が必要ですし、下腹部痛があり泌尿器科以外の科で問題ないといわれて困っている患者さんも一度泌尿器科に受診することをお勧めいたします。

膀胱がん

膀胱は骨盤の内側に位置し、腎臓から尿管を通じて送られてくる尿を一時的にためておくための臓器です。また、尿が一定量たまったら脳に尿意を伝えて排泄する機能も保持しています。
膀胱の内壁は尿路上皮(移行上皮)と呼ばれる細胞でできた粘膜で覆われていて、膀胱がんのほとんどはこの尿路上皮細胞ががん化することによって発症します。
また、膀胱がんは、がん細胞が膀胱の内側に向かって隆起する「表在性膀胱がん」と、膀胱の外側に向かって貫くように広がる「浸潤(しんじゅん)性膀胱がん」の2タイプに大きく分けられます。膀胱がんの多くを占める表在性は比較的悪性度が低く、転移もあまりしませんが、治療しても再発しやすいという特徴があります。一方の浸潤性は悪性度が高い上に自覚症状も現れにくく、膀胱の外壁を貫いて進展したり、転移しやすいという特徴があります。
がん化の原因はまだはっきりとわかっていませんが、喫煙が発症の危険因子となり得ることは明らかになっています。また、女性よりも男性に多く見られ、50歳を超えると発症率が高まり始めることから、高齢者の男性に発症しやすいという傾向が見て取れます。
尿検査での潜血反応がきっかけで発見されることもあるので、早期発見のためには定期的に健康診断を受けることが大切です。

男性更年期障害

男性更年期障害とは、簡単に言えば「加齢に伴う身体の変化により現れる諸症状」という意味。更年期障害の原因は周知の通り、性ホルモンの低下ですが、複数の要因が複雑にからみ合って起こります。加齢による多様な体の変化やストレスが、男性更年期障害の要因となります。症状として、ほてり、のぼせ、冷え、動悸、不眠、頭痛、集中力低下、不安、うつ、めまい、耳鳴り、呼吸困難、肩こり、筋肉痛、関節痛、発汗、口内乾燥、便秘、下痢、食欲不振、全身倦怠感、頻尿、尿の勢いの低下、股の不快感、性欲低下、勃起力低下などがあります。精神的な問題を自覚され、かつ治療されていてもなかなか症状が改善しない場合に、一度男性ホルモンの値を採血で測定されてもよいかもしれません。採血で測定できます。

性感染症

性行為などにより、血液、精液、粘膜等が相互に接触することで感染する病気です。感染の原因には、細菌、ウイルス、寄生虫、原虫などがあります。
感染していてもはっきりした症状がないので、自分が感染していることに気づかない場合も多く、若い人たちの間で性感染症(STI)が増えつつあります。通常排尿症状のない男性で、排尿時痛や残尿感など尿道炎症状を自覚した場合は、尿検査などを施行して性感染症の有無を調べ必要に応じて治療する必要があります。またパートナーがいる場合はパートナーの治療も必要になりえます。

尿路結石症

結石は通常腎盂内で増大します。多くの場合、腎盂内に結石があるのみでは無症状です。結石が尿管内に下降すると強い疼痛(背部、側腹部、下腹部)や血尿などの症状を呈します。腎盂内で大きくなった結石が尿管に嵌頓すると、自然には排出できず、手術が必要になりえます。 痛みがなくなっても排石するまでしっかり経過観察が必要です。発熱を伴う場合は緊急処置が必要になりえます。
また、症状がなくとも腎盂内結石もサイズによっては治療対象になりえます。結石が排石してとりあえず問題が解決しても、再発しやすい病気なので必要に応じて定期的なチェックが必要になりえます。

血尿、蛋白尿

肉眼的な(見た目で確認できる)血尿がある場合には、膀胱がん、腎臓がんなどの悪性腫瘍の存在も疑います。一般的に、尿路系の悪性腫瘍に伴う肉眼的血尿は、無症候性血尿といって、全く痛みがないのが特徴です。まずは早めに泌尿器科にご相談下さい。
たんぱく尿が認められた場合には、まず、尿中のたんぱく質の大まかな量と尿の顕微鏡検査から、それが体質的なものか、病的なものかを振り分けなければなりません。膀胱炎や腎盂炎などでもたんぱく尿が出るので、排尿痛や残尿感などがある場合はそちらの治療を優先します。一般的には、1日の尿たんぱくの量が1gを超えると内科的腎臓病を疑います。さらに、3.5gを超えるとネフローゼ症候群となります。

尿道狭窄

尿が通る内腔が狭くなる疾患で、男性に多く起こります。症状が重くなると自力での排尿が不可能になり、手術が必要になる場合があります。また、尿路感染症や腎機能障害を起こす危険性もあるため、できるだけ早く適切な治療を受ける必要があります。
原因は、外傷、なんらかの炎症、尿道カテーテル挿入や尿道内視鏡手術(経尿道的手術)の後遺症などがあり、それによってできた尿道粘膜の傷が修復される過程で、尿道粘膜や尿道粘膜を取り囲む尿道海綿体に線維化や瘢痕化を起こして、尿が通る内腔が狭くなります。

尿路感染症

尿路は、尿が作られて排出されるまでにたどる腎臓、尿管、膀胱、前立腺、尿道のことです。その尿路に細菌が感染して炎症が起こっているのが尿路感染症で、腎盂腎炎(じんうじんえん)、膀胱炎、前立腺炎、尿道炎も含まれます。
細菌が尿道口から侵入して、尿路をさかのぼり、感染や炎症を起こす上行性感染が多くなっています。そのため、尿道の短い女性は膀胱炎をはじめとする尿路感染症になりやすいとされています。

膀胱頸部硬化症

男性が多く発症する病気で、膀胱の出口付近が硬直することで膀胱の壁がスムーズに開かなくなります。症状には、残尿感、頻尿、排尿困難などがあります。前立腺肥大の手術を受けた後の発症が多いと報告されていますが、原因はまだわかっていません。

神経因性膀胱

脳卒中後遺症、脊髄障害、パーキンソン病などが原因で、漏らさずに尿をためて排尿の際に勢いよく出す膀胱の仕組みに不具合が生じます。尿漏れや、排尿困難などが起こり、腎臓障害の危険性もありますので早めに受診しましょう。

腎のう胞

腎のう胞とは、腎臓内にできる球状の袋で中に液体を貯留しています。症状がなく健康を害しない腎のう胞もありますが、悪性の腫瘍を伴ったり、複数腎のう胞ができることで、腎機能に支障が出る場合があります。腎のう方の発症原因は不明で、遺伝が関係している場合もあるといわれております。加齢と共に発症率が上がります。検査には、超音波エコー検査、CT検査があります。
治療方法としては、痛みを伴わない・合併症が見られない場合は治療を行う必要はなく、経過観察します。腎のう胞による腰痛などの症状がある場合は、腎のう胞内の液体を吸引し、再発しないようにエタノールを注入する治療があります。それでも再発する場合は手術治療が必要です。

腎機能障害

腎臓の働きが悪くなり、機能が低下することを腎不全といいます。腎不全には、急性腎不全と慢性腎不全があります。急性腎不全では、尿の出が悪い、もしくは全くでないなどの症状があります。慢性腎不全では、初期段階ではほとんど症状は無く、進行してくると尿の量が増える(夜間など)、目の周りや足にむくみがでる、疲れやすい、食欲不振、息切れがするなどの症状が出てきます。急性腎不全では、早期に治療を行うことで腎臓機能の回復が見込める場合もありますが、慢性腎不全の場合は、初期段階では自覚症状がないため、自覚した際には腎機能の回復が見込めない場合があります。尿に関する異常を感じた方はなるべく早く当院を受診するようにしてください。

Tel.03-5888-7407診療時間 診療WEB予約

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